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これまでの是正申入れ等の状況

住友林業株式会社(建築請負事業者)の工事請負契約約款について、協議を経て、改善されることになりました。

 消費者機構日本は消費者からの建築請負契約解除に関する情報提供を受け、住友林業株式会社(東京都千代田区)に対して、当該事業者が使用する工事請負契約約款について、要請および問合せを行いました。

 当機構では、当該事業者と2016年3月から文書や面談などで情報交換をを重ね、次の5つの要請事項に集約して改善要請をしてきました。このたび、当該事業者が下記内容について検討、改善を行うこととなり、本協議を終了しました。

要請事項

  1. ①申込金の返金規定を実態に合わせて改定すること。
  2. ②建築物の瑕疵担保責任について、住宅品質確保法の規定通りの内容を約款記載すること。
  3. ③事業者の責により建築物の引渡しが遅れた際、施主に違約金を上回る損害額が生じた場合に、対応できる違約金規定を整備すること。
  4. ④請負契約解除時のトラブルを避けるため、解除制限を設けることなく、施主との間で実際に事業者に生じた損害額の清算が、合理的に行われるよう解除規定を整備すること。
  5. ⑤施主の住宅ローン審査が通らなかった場合の契約終了・清算について、規定を設けること。

 当該事業者は、2017年10月ごろに工事請負契約約款の改定を予定しており、上記要請事項の該当条項について、下記【表】の通り改定を約束いただきました。当機構では、約款改定前にその内容を公表することとします。

注) 当機構が要請を行っていないその他の条項については、問題の有無について判断しておりません。

 当機構の要請内容と当該事業者の回答及び改定後の工事請負契約約款における条項は下記【表】のとおりです。

【表】
消費者機構日本の要請内容 住友林業の回答
・工事請負契約の改定内容
要請事項① ○申込金の返還の取扱いについて、不明な点があったため、「建築工事申込書」の提供を要請し、実態を問い合わせていました。下記は、申込金返金に関する条項です。 ○下記条項(下線部分)に改定します。
(無条件に申込金不返還ではなく、実際に敷地調査等の実費が発生した場合に限り申込金を充当する運用を行っており、条項改定を行います。)
申込書記載事項
  • ※「申込金」は、建築請負契約締結時に「契約金」の一部に振替充当するものとします。
  • ※万一、申込人が申込みを解除した場合であっても、「申込金」は、貴社(住友林業)の敷地調査費・設計料・事務諸経費等に充当されたものと認め、申込人に返還されないことを予め承諾致します。
申込書記載事項
  • ※「申込金」は、建築請負契約締結時に「契約金」の一部に振替充当するものとします。
  • ※万一、申込人が申込みを解除した場合であっても、「申込金」は、貴社(住友林業)の敷地調査費等の実費に充当され、申込人に返還されないことがある旨を予め承諾致します。

下表記載の甲・乙は、工事請負契約約款における注文者・請負者です。

要請事項② ○「保証書」の「保証基準一覧表」の「保証内容」欄において、保証対象となる事象が具体的に記載されています。加えて、工事請負契約約款第23条では、「瑕疵担保責任は、別途乙の発行する保証書による」とされていますので、「保証書」記載の具体的な事象がなければ瑕疵担保責任は負わないように読めます。一方、品確法の瑕疵担保責任の規定に照らせば、「保証書」記載の具体的な現象が起きていなくても瑕疵があれば補修する責任が請負者にあると考えます。
 つきましては、「保証書」の記載内容について、品確法との関係で瑕疵担保責任の対象を限定しないよう要請します。
○保証書の記載内容は、品確法との関係において瑕疵担保責任の対象を限定する趣旨ではなく、あくまでもお客様に分かりやすい内容とするため、瑕疵対象となる事由の中で代表的なものを明示しているものです。約款については下記条項(下線部分)に改定します。
(瑕疵担保責任)
第23条
 契約の目的物についての瑕疵担保責任は、別途乙の発行する保証書によるものとします。
(瑕疵担保責任)
第23条
 この契約の目的物である新築の住宅に施工上の瑕疵があるときは、甲は、乙に対し、相当の期間を定めて、その瑕疵の修補を求め、又は修補に代えもしくはその修補とともに損害賠償の請求をすることができます。ただし、瑕疵が重要でない場合において、その修補に過分の費用を要するときは修補を求めることができません。
2 前項に定める瑕疵の修補又は損害賠償の請求期間は、契約の目的物を引き渡した時から2年間とします。ただし、住宅のうち構造耐力上主要な部分又は雨水の侵入を防止する部分として住宅の品質確保の促進等に関する法律施行令第5条第1項及び第2項で定めるものの瑕疵(構造耐力又は雨水の侵入に影響のないものを除く。)があるときは引き渡した時から10年間とします。
要請事項③ ○工事請負契約約款第24条1項では、工事が遅滞した際の違約金について「総請負代金(消費税別)から工事の出来高部分を減じた部分に相当する額に対して年14.6%の割合による」と定めています。この規定では、竣工間近の時期に工事が遅延した場合は、違約金額が少額になり、遅延日数分の仮住まい延長費用など実際に生じた損害額を違約金ではまかなえないことも考えられます。第24条1項第1文では、「違約金を乙に請求することができます。」と規定していますので、実際に生じた損害額について請求することを排除していないということであれば、規定の明確化という観点から、第24条2項として、以下の趣旨の条項を追加されるよう要請します。
「2.前項の規定は、施主に実際に生じた損害が違約金額を上回る場合における損害賠償請求を妨げるものではない。」
○工事請負契約約款第24条2項として下記下線条項を追加し、現2項を3項以下に繰り下げます。
(違約金)
第24条
 乙が正当な理由なく工期内(工期延長の場合は延長後の工期内)に工事を完成せず遅滞したときは、甲は請負代金に対して年14.6%の割合による違約金を乙に請求することができます。
 この違約金は、工事着手後であれば、総請負代金(消費税別)から工事の出来高部分を減じた部分に相当する額に対して年14.6%の割合による金額とします、但し、第20条に規定する部分引渡しを実施する場合は、部分引渡しの目的物ごとに違約金の額を算出するものとします。
2 甲が請負代金の支払いを遅滞したときは、乙は遅滞している金額に対して年14.6%の割合による違約金を甲に請求することができます。
3 甲が前項の遅滞にあるとき、乙は契約の目的物の引渡しを拒むことができます。
(違約金)
第24条
 乙が正当な理由なく工期内(工期延長の場合は延長後の工期内)に工事を完成せず遅滞したときは、甲は請負代金に対して年14.6%の割合による違約金を乙に請求することができます。
 この違約金は、工事着手後であれば、総請負代金(消費税別)から工事の出来高部分を減じた部分に相当する額に対して年14.6%の割合による金額とします、但し、第20条に規定する部分引渡しを実施する場合は、部分引渡しの目的物ごとに違約金の額を算出するものとします。
2 前項の規定は、乙の引渡し遅滞に起因して甲に実際に生じた損害が違約金の額を上回る場合における損害賠償の請求を妨げるものではありません。
3 甲が請負代金の支払いを遅滞したときは、乙は遅滞している金額に対して年14.6%の割合による違約金を甲に請求することができます。
4 甲が前項の遅滞にあるとき、乙は契約の目的物の引渡しを拒むことができます。
要請事項④ ○工事請負契約約款第25条(甲の中止または解除権)1項の損害賠償の予定として収受する項目について、消費者とのトラブルを避けるために下記下線部の削除及び下記波線部の変更を要請します。 ○下記の下線部のように改定します。
(甲の中止または解除権)
第25条
 甲は、乙の工事完成前においてやむを得ない事由のあるときは、工事を中止または本契約を解除することができます。
 この場合、甲は乙に次の各号の費用および損害の全てを賠償するものとします。
  1. ①敷地調査費用等の外部に委託した実費費用
  2. ②総請負額(消費税別)に対する1.5%の営業経費
  3. ③発注済の建築資材費
  4. 労務費
  5. ⑤その他の乙が契約履行のために要した費用および損害
(甲の中止または解除権)
第25条
 甲は、乙の工事完成前において工事を中止または本契約を解除することができます。
 この場合、甲は乙に次の各号の費用および損害の全てを賠償するものとします。

  1. ①敷地調査費用等の外部に委託した実費費用
  2. ②総請負額(消費税別)に対する1.5%の計画図等作成費用
  3. ③発注済の建築資材費及び労務費
  4. その他の乙が契約履行のために要した費用および損害
2項略 2項略
要請事項⑤ ○工事請負契約約款には施主の住宅ローン借入審査が通らなかった時の対処に関する条項がないことから、最終的に借入審査が通らず施主からの解除扱いとなって、違約金をめぐって貴社とトラブルになる可能性もあるのではないかと考えられます。今後のトラブルを防ぐために、他社事例などを参考にし、住宅ローン借入審査が通らなかった時に、現在の貴社運用の通り、契約を遡って解除し実費相当の精算を行う旨の規定の整備を要請します。 ○下記条項を新たに追加します。

(住宅ローン不承認の場合における甲の中止または解除権)
第26条
 甲は、乙の工事完成前において、申込みをされた住宅ローンの借入審査が最終的に承認されなかった場合には、工事を中止または本契約を解除することができます。この場合、甲は乙に、前条第1項各号に定める費用のうち現に発生した費用を支払うものとします。