消費者機構日本(COJ)は、消費者被害の未然防止・拡大防止・集団的被害回復を進めます

申入れ・要請等

学校法人聖マリアンナ医科大学から、医学部医学科の平成27年度から平成30年度の一般入学試験の全出願者(第2次試験合格者及び辞退者を除く)に対し、入学検定料等相当額(入学検定料、当該年度の出願に要した受験票送料、送金手数料及び出願書類郵送料)を返還するとの回答が届きました。

返還対象となる方で、入学検定料等相当額の返還を求める方は、自ら当該医科大学への申し出が必要です。当該医科大学のホームページから返還手続きを行ってください。

経過

被害回復制度に基づく申し入れの成果

 今回、当該医科大学が、上記のように、いったんは当機構の申し入れを拒否しながら、最終的に返還に応じたのは、当機構が、集団的な消費者被害の回復を可能とした消費者裁判手続特例法(※1)に基づき、本件と同様の事案である学校法人東京医科大学を提訴し、勝訴判決(※2)を得ていたことも影響したと考えられます。

(※1)消費者庁:消費者団体訴訟制度とは

(※2)当機構の東京医科大学の共通義務確認訴訟
:当機構では、受験者の属性により不適切な選考を行っていたとして、2018年12月に東京医科大学に共通義務確認訴訟を提起し、2020年3月には、「当該大学は、個々の消費者の事情によりその金銭の支払請求に理由がない場合を除いて、入学検定料等を対象消費者に支払う義務を負う」旨の判決をえています。

聖マリアンナ医科大学に対して