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イベント等

第26回消費者志向経営セミナー
「美容医療クリニックご担当者向け~改正特定商取引法について」の開催報告

 2017年12月より、特定商取引法で規制の対象となる特定継続的役務に美容医療契約(1ヶ月超、5万円超)が追加されたこともあり、美容外科、美容皮膚科を標榜科とするの医院の医師および事務ご担当者向けにセミナーを開催いたしました。当日は、消費者庁取引対策課課長補佐の宮嶋秀一様より、特定商取引法の主な改正内容や遵守すべき事項についてご説明いただき、また日本消費者協会総務部長の伊藤健一様からは、同協会が作成したモデル契約書についてご紹介いただきました。

1.テーマ
改正特定商取引法について
2.日時
2018年2月1日(木)
13時30分~16時15分
3.会場
主婦会館プラザエフ 5階 会議室
4.参加費
お一人様 6,000円
5.対象者
美容外科・美容皮膚科を標榜科とする医院の医師、事務担当者
6.参加人数
28名(オブザーバー2名を含む)

7.タイムスケジュールと内容

時 間 内 容 講 師
13:00~13:30 受付  
13:30~13:40 挨拶 資料確認  
13:40~14:55 美容医療契約の特定継続的役務提供への追加について
〇特定商取引法とは
〇美容医療契約の特定継続的役務提供への追加
〇特定継続的役務提供の主な規制について
消費者庁 取引対策課
課長補佐 宮嶋 秀一 様
14:55~15:10 休憩  
15:10~15:45 質疑応答  
15:45~16:15 モデル契約書(案)の紹介 一般財団法人 日本消費者協会
総務部長 伊藤 健一 様

8.講義内容

(1) 美容医療契約の特定継続的役務提供への追加について
 ①特定商取引法の概要②美容医療契約の特定継続的役務提供への追加③特定継続的役務提供の主な規制ついて説明いただきました。特に特定継続的役務提供で主な規制の内容については、違反事例等も交えながら説明されました。質疑の時間では、クーリングオフや中途解約の考え方等、受講者が勤務しているクリニックでの対応を想定したご質問がありました。

(2) モデル契約書(案)の紹介
 日本消費者協会が作成した「概要書面(案)」「契約書(案)」についてご紹介いただきました。今回特商法の対象となったのは、長期間(1月超)で高額(5万円超)の契約で、それを慎重に行う為の手順が、「概要書面」「契約書」の交付であり、「概要書面」と「契約書」は、ある程度間隔をあけて、熟慮の期間を設けた方がよいとのお話しでした。また「概要書面」交付後、内容の変更が起きることもあるので、法律上「概要書面」の再発行を求められているわけではありませんが、「契約内容」が異なっているとのトラブルを避けるためにも、変更を反映した「概要書面」を作成した方がよいと述べられました。また留意するポイントについて①役務商品内容の記載②クーリングオフ、中途解約について③受診者が購入する必要がある商品についてご説明いただきました。受講者からは、モデル契約書(案)ではなく、完成版ができたら、提供してほしいとの声をいただきました。

 今回の受講者からは、セミナー終了後も多数のご質問をいただきました。