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総会記念企画 岸田大臣講演会
「消費者行政の充実強化に向けて」を実施

 第4回通常総会を記念し、消費者行政推進担当大臣の岸田文雄様を講師に迎え、講演会を開催いたしました。その概要をご紹介します。

消費者行政推進担当大臣 岸田文雄

  1. 日時 5月29日(木)18時45分~19時50分
  2. 会場 主婦会館プラザエフ8階スイセン
  3. テーマ「消費者行政の充実強化に向けて」
  4. 参加人数 119名
  5. 内容
    冒頭、消費者機構日本の根來泰周会長より、消費者庁のような後世に残る組織ができることを期待したいとの挨拶が行われた後、岸田大臣より概要以下のようなお話しがありました。

講演概要

 福田内閣の多くの課題の中で、消費者行政の充実・強化は重要課題の一つである。近年、消費者問題が多数発生し、幅広い分野で行政対応について考え直すべき点があると指摘されている。行政組織間で情報共有されていない、消費者行政機関の権限が不十分である、すきま事案への対応が不十分といったことである。問題の背景には、産業振興という視点で行政機関が作られてきたということがある。もちろん、産業振興官庁でも消費者行政の大切さを認識し対応は変わってきている。しかし、それぞれの立場で消費者行政に取り組んでいることで、各省庁に消費者行政担当部門が分散している状況である。分散縦割りの弊害があり、転換が迫られているのではないか。

 このような中、消費者行政推進会議が2月に発足し、7回の議論を重ねてきた。

 4月23日に福田総理から基本方針と守るべき原則として、以下のような事が示された。(1)消費者行政の司令塔として新組織をつくること、(2)新組織は「表示」「取引」「安全」といった幅広い分野を所管すること、(3)新組織は来年度たちあげること、(4)国と地方の消費者行政組織がともに充実する必要があること、(4)行政組織の肥大化を招いてはならないこと、(5)消費活動の活性化や消費者の権利の増進につながることはもちろん、産業活動の活性に資するものでなければならない。

 この福田総理の基本原則をふまえ、5月21日に佐々木座長素案が次のように提案されている。(1)総合調整・責任体制・緊急時対応という観点から新組織は内閣府の外局である「庁」がのぞましい。(2)強力な総合調整権限・勧告権が必要。(3)父権訴訟・違法収益剥奪等も視野に入れ被害者救済のための法的措置の検討をすすめる。(4)消費生活センターを法的に位置付け、国としても財政支援等も考える。(6)消費者に身近な法律は各省庁から移管するという総理の方針をふまえて考えていく。(7)隙間のない迅速な対応が求められる。(9)必要な場合は新規立法もできること。(10)8条機関を設置し関係者の意見反映をはかる。といった内容である。

 素案をたたき台にとりまとめられることを期待する。とりまとめされた後には、それを参考とし、政府方針を確定していかなければならない。政府として基本計画を作成し、できれば閣議決定としたい。基本計画には来年度にむけてのスケジュールを定める。予算編成作業や設置法等の法整備が必要であり、秋の臨時国会に提出が必要であるので、基本計画への明記が求められる。

 私自身、消費者行政推進会議や様々な方々の意見を聞いて、以下の点を大切にすべきと考えている。(1)地方の窓口の充実含め、苦情・相談等のしっかりとした情報集約システムをつくる必要があると思う。情報が国に集約される全国的ネットワークがまず必要と思っている。(2)情報を分析し対応できる専門性を持つ新組織をつくらなければならない。(3)新組織が仕事ができるよう権限を持たせなければいけない。(4)国と地方の行政組織を充実させなければならない。国に消費者庁ができても、地方がいまのようなままでは成果があがらない。地方自治事務だから他方自治体にも意識改革して努力してもらうことも必要。消費者団体・相談員のみなさんにも引き続き奮闘をお願いしたい。

 消費者庁をぜひつくりあげたいと考えている。新組織ができることの意義を多くのみなさんにご理解・ご協力をいただきたい。新しいよりどころができるのは大きい。例えば環境庁ができ、産業振興官庁と衝突していたが、環境と両立できる事業でなければ発展しないことが事業者の共通理解となってきた。消費者庁についてもあらたな時代を切り開く取り掛かりとしたい。

 どんな組織になるかまたまだ油断できない。新組織ができることの意味を理解し応援してほしい。新組織ができ、法律を移管して人を他省庁より動かすのは、環境庁設置以来ではないか。これまで経験したことがないことに踏み込んでいる。これだけ大変な動きであり、皆さんに応援してほしい。

質疑

 以上の講演を受け質疑を行った。

(質問)
消費者庁より消費者省であるべきではないか。消費者問題対応を頑張っている省庁からだけ法律・組織を移管するのではなく、各省庁から移管すべきである。
(回答)
省では、他省庁と横並びになってしまい勧告権・総合調整権が生じなくなる。内閣府の外局である「庁」だからこそ、勧告権・総合調整権を有することができる。
どの役所も自分達は頑張っているという。機能に着目して吟味し交渉していきたい。
(質問)
JAS法は表示規制の背景として業界指導の基準づくりも定めているがどこまでもっていくのか。その他放送・通信分野なども引っ張ってくる可能性があるのか。
8条機関は今の審議会とどう違ってくるのか。
(回答)
具体的に法律ごと役所ごとに細かくやっている。法律でいえば消費者問題を幅広く網羅するものは消費者庁へ、業法は各省庁となるが、具体的には1本1本の法律で細かく見ていなければならない。法律を移管しても各省庁は消費者行政と無関係ということにはならない。消費者行政の司令塔をつくろうということであり、新司令塔と各省庁の連携・協力のルールづくりのために法律の切り口から検討している。
8条機関についてどういう仕組みにするかはこれからの検討である。

閉会挨拶

 最後に、消費者機構日本の玉本雅子理事より、消費者庁について大臣からわかりやすい説明いただき良くわかったのではないだろうか、岸田大臣にはがんばっていただきたいとの趣旨の挨拶と、参加者の方への消費者機構日本の活動の紹介があり、その後、閉会した