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【2020年8月26日:掲載】

消費者庁の受託業務「消費者被害の実態調査業務」の開始のお知らせ

 消費者機構日本は、本年8月26日か12月24日まで、消費者庁から受託した「消費者被害の実態調査業務」に基づき、消費者被害の情報収集を行います。

 本業務は、2016年10月に施行された消費者裁判手続特例法に、「法施行後3年を経過した場合において、消費者の財産的被害の発生又は拡大の状況、特定適格消費者団体による被害回復関係業務の遂行の状況その他この法律の施行の状況等を勘案し、同法の規定について検討を加えるものとされている」(消費者裁判手続特例法附則第5条)こと等を踏まえ、当該検討のために実施するものです。

 消費者機構日本では、消費者団体訴訟制度の「差止請求」「被害回復」や消費者問題の調査等に役立てるために、日常的に消費者トラブルの情報提供を受け付けていますが、実施期間中に提供していただいた情報は、本業務にも利用するため、12月24日までは、通常の利用目的に加え、次の事項を追記しています。

  1. ①2020年12月24日までは、消費者庁から受託した「消費者被害の実態調査業務」の実施に基づき、収集した情報には、以下の検討を行います。
    1. ア 民法(明治29年法律第89 号)、消費者契約法その他の消費者被害の回復に際して適用されることが多い法律を適用した場合の消費者と事業者との法律関係
    2. イ 消費者裁判手続特例法に規定する被害回復裁判手続その他の消費者被害の回復に際して考えられる手段により、情報収集した消費者被害を回復することが可能か否か
    3. ウ 消費者裁判手続特例法に関する法的な課題(同法による対応が困難な事案等)
  2. ②収集した情報は、個人情報を除いた情報の概要及び①の検討の概要と結論を消費者庁に報告します。

 消費者機構日本では、この間、消費者の方々に、事業者が行っている不当な勧誘行為、事業者が使用している不当な契約条項や誤認を引き起こす広告・表示、事業者が契約書にて約束したことを実行しない、事業者が不当に得た利益を返還しない等の情報提供をお願いしておりますが、この点に変わりはありません。

 引き続き消費者の方々からの情報提供をお待ちしております。