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消費者のみなさんへ

<がん保険>責任開始前にがんと診断確定されていた場合は、契約は無効となります。

 多くのがん保険の約款が、「被保険者が責任開始期の前日までにがんと診断確定されていた場合は、保険契約は無効とする」(※1)と定めています。

告知義務制度の趣旨

 生命保険に加入しようとするとき、被保険者は、過去の傷病歴や現在の健康状態などについて、保険会社に事実を告げる義務(告知義務)があります。

 生命保険は、多数の人々が保険料を出しあって、相互に保障しあう制度です。保険料負担の公平性を保つために告知義務制度がありますので、がん保険において、被保険者が、「過去にがんと診断を受けた」と告知した場合は、がん保険に入れないのが一般的です。

自分が「過去にがんと診断を受けた」と思っていない場合は…

 しかし、被保険者が、「過去にがんと診断を受けた」と思っていない場合はどうでしょう。「過去にがんと診断を受けた」と告知しませんので、がん保険に加入できることと思われます。

 ところが、契約から何年か後に、被保険者が「がん」と診断されたとして保険会社に給付金を請求したときに、保険会社の医療機関等への調査で、被保険者が、がん保険の加入以前にも、「がん」と診断されていた事実が判明することがあります。

 例えば、過去に、医師から胃潰瘍だと言われて行った手術が、実は胃がんの手術だったというケースが想定されますが、被保険者は、自分が「がん」に罹患した事実を知らなかったわけですから、がん保険の加入時に、「過去にがんと診断を受けた」と告知しなかったことに、告知義務違反はありません。

過去にがんと診断確定されていれば契約は無効

 しかし、前述したケースの場合は、責任開始前にがんの診断確定があったとして、保険会社から契約は無効とされるため、被保険者等は給付金を受け取れません。

 そして、保険会社の、この無効の主張には期間制限がありませんので、前述したケースで言えば、胃潰瘍の手術が、がん保険加入の数十年前のことであったとしても保険会社は無効を主張できますので、いざという時のためにがん保険に加入していた被保険者等にとっては酷な取り扱いと言えるでしょう。

ご参考 ~一般の生命保険について~

 一般の生命保険についても、責任開始前の疾病については保険金や給付金の支払いの対象とならい旨の規定がおかれていますが、一般社団法人生命保険協会「保険金等の支払いを適切に行うための対応に関するガイドライン」(平成23年10月24日)(※2)では、責任開始前に発病した疾病であっても、「被保険者に病院の受療歴等がなく、発病の認識・自覚もない場合には保険金・給付金を支払う」旨を記述し、保険会社に対して、柔軟な対応を促しています。なお、ガイドラインには拘束力がないため、対応は各保険会社の判断に委ねられています。

※1「責任開始前のがん診断確定による無効」条項の例
〇下記のような条項を設けている保険会社が多い。

 被保険者が告知前または告知の時から責任開始期の前日までにがんと診断確定(注1)されていた場合は、保険契約者、被保険者または給付金受取人の、その事実の知、不知にかかわらず保険契約は無効とし、次の①~③のとおり取り扱います。

  1. ①告知前に、被保険者ががんと診断確定(注1)されていた事実を、保険契約者および被保険者のすべてが知らなかった場合には、既に払い込まれた保険料を保険契約者に払い戻します。
  2. ②告知前に、被保険者ががんと診断確定(注1)されていた事実を、保険契約者または被保険者のいずれか一人でも知っていた場合には、既に払い込まれた保険料は払い戻しません。ただし、当会社が無効の原因を知った日に解約返戻金(注2)があるときは、これと同額の返戻金(注2)を保険契約者に支払います。
  3. ③告知の時から責任開始期の前日までに被保険者ががんと診断確定(注1)されていた場合には、既に払い込まれた保険料を保険契約者に払い戻します。
(注1)
被保険者が医師または歯科医師である場合は、本条においては、被保険者自身による診断確定を含みます。
(注2)
年払契約で、当会社が無効の原因を知った日に未経過保険料があるときは、未経過保険料を含みます。

※2 (一社)生命保険協会「保険金等の支払いを適切に行うための対応に関するガイドライン」(平成23年10月24日)http://www.seiho.or.jp/activity/guideline/pdf/payment.pdf

ハ. 契約(責任開始)前発病の考え方
 責任開始前に医学的に原因となる疾病や傷害があれば、契約(責任開始)前事故・発病ルールにより高度障害保険金・入院給付金等は支払対象にならないことになる。
 しかしながら、高度障害保険金においては、被保険者が契約(責任開始)前の疾病について契約(責任開始)前に受療歴、症状または人間ドック・定期健康診断における検査異常がなく、かつ被保険者または保険契約者に被保険者の身体に生じた異常(症状)についての自覚又は認識がないことが明らかな場合等には、高度障害保険金をお支払いする。

 同様に入院給付金等についても、被保険者が契約(責任開始)前の疾病について契約(責任開始)前に受療歴、症状または人間ドック・定期健康診断における検査異常がなく、かつ被保険者または保険契約者に被保険者の身体に生じた異常(症状)についての自覚又は認識がないことが明らかな場合等にはお支払いする。

 なお、契約(責任開始)前事故・発病ルールの適用にあたっては、信義則の観点からも慎重に判断することが望ましい。

参考