消費者機構日本(COJ)は、消費者被害の未然防止・拡大防止・集団的被害回復を進めます

被害回復訴訟

学校法人順天堂に対し、同法人が運営する順天堂大学医学部の平成30年度・平成29年度の入学検定料等を返還するよう申入れましたが、現時点で対応する予定はないという趣旨の回答がありました。順天堂大学医学部を受験された女性及び浪人生の方に情報提供をお願いします。

 当機構は順天堂大学を運営する学校法人順天堂に対して2019年2月19日付で次の趣旨の申入れおよび問合せを行いました。

  1. (1) 申入れの趣旨
    平成30年度・平成29年度の医学部の入学試験を、一般A方式によって受験した女性及び浪人生である志願者(合格者(当該年度の追加合格者を含む)を除く)並びに一般B方式、センター・独自併用方式及びセンター利用方式によって受験した女性である志願者(合格者〔当該年度の追加合格者を含む〕を除く)に対して、直ちに入学検定料相当額の損害賠償金の支払いをしてください。
  2. (2) 要請の趣旨
    女性及び浪人生に対する不利益な合否判定基準が採用されていなかったら最終合格していたことが判明した志願者に対する、不合格となったために被った損害(慰謝料、逸失利益等)の補償をしてください。

※当機構の「申入れ及び要請」はコチラ

 これに対し、同法人の代理人弁護士から2019年3月12日付で「本件に関する対応は既に大学のホームページ等で案内しているとおりであり、現時点で消費者機構日本の申入れにあるような対応を図る予定はない」旨の回答がきました。

〔以下、順天堂大学のホームページより〕

医学部入学試験に係る第三者委員会緊急第一次報告書を受けて

第2 本学の今後の対応について

  1. 不利益取扱いにより不合格となった受験生への対応
    1. (1) 平成29年度及び30年度入学試験において不利益取扱いにより不合格となった受験生の人数は次の通りでした。
      一次試験…平成29年度:52人,平成30年度:65人
      二次試験…平成29年度:24人,平成30年度:24人
    2. (2) 一次試験における対象者については入学検定料の返還を行います。
    3. (3) 二次試験における対象者については追加合格を行い、個別に入学の意向を確認します。

 当機構はこの回答を受けて今後の対応を検討しています。