差止請求訴訟
【2022年11月11日:掲載】
(株)MOMOXに対する差止請求訴訟の判決のお知らせ
2022年10月26日、東京地方裁判所において、消費者機構日本が2021年10月6日に提起した(株)MOMOXの「英語試験ライティングセンター規約」、「日本ライティングセンター規約」条項の差止請求訴訟の判決が言い渡されました。
当機構からの差止請求事項である、消費者契約法第9条1号に違反する不返還条項や同法第8条1項に違反する免責条項、同法第10条に違反する解除権制限条項(以下「不当条項」といいます。)について、(株)MOMOXは、訴訟係属前(当機構による訴訟提起後、訴状が(株)MOMOXに送達される前)に既に改定済であると主張すると共に、訴訟係属中にも規約の改定を行いました。当機構はとしては、かかる改定では不充分な部分が存したため、「訴えの追加的変更申立書」を裁判所へ提出し、(株)MOMOXは更に規約を改定しました。
その結果、裁判所は、訴訟提起時には、(株)MOMOXにおいて不当条項を含む利用規約を使用していたが、訴訟提起後、当機構が請求の対象とした不当条項を、(株)MOMOXが順次改定して、消費者契約法違反に該当するといわれないような内容に変更したことが認定され、口頭弁論終結時において、当機構が差止請求の対象としていた各条項が全て改定されており、(株)MOMOXが今後、不特定多数の消費者との間で契約を締結するに際し、不当条項を含む利用規約を用いて意思表示をする蓋然性が客観的に存在していると認めることはできないことを理由に、請求棄却判決を言渡しました。
当機構としては、差止の対象としていた条項がいずれも改善されているため、控訴はしません。
- 判決文
(1) (株)MOMOX差止請求訴訟 判決文(2022年10月26日) - 訴状
(1) 2021年9月15日付「訴状」 - 訴えの追加的変更申立書
(1) 2022年6月23日付「訴えの追加的変更申立書」 - 訴訟時から令和4年9月13日改定版までの各規約の差止条文の状況
(1) 「英語試験ライティングセンター規約」
(2) 「日本ライティングセンター規約」
なお、消費者から当機構に寄せられたフリートライアルに関する表示の問題については、「英語試験ライティングセンター」と「日本ライティングセンター」のホームページにおいてフリートライアルの適用条件の表示が改善されていることもお知らせします。