イベント等
東京都と消費者機構日本の協働事業、東京消費者団体連絡センター協賛
契約セミナー&法律相談会 開催報告
知っておかないと大変!~終活に必要な契約の基礎知識~
終活(人生の終わりのための活動)やエンディングプランに関わる消費者契約のうち、「高齢者の住宅契約」「冠婚葬祭サービス契約」「納骨堂・墓地契約」について、契約の種類、具体的な契約内容、注意すべき契約条項などを事例を紹介し、加えて実際に被害に遭ってしまった時の情報収集、相談先紹介、新しい消費者被害回復訴訟制度の概略も解説しました。
セミナー終了後は、事前予約制で、弁護士による無料法律相談を行いました。
時間 | セミナー内容 | 会場 |
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13:00~13:30 | 受付開始 | 東京都消費生活総合センター 17階 教室Ⅰ・Ⅱ |
第1部 セミナー 13:30~14:45 (定員100名) |
契約セミナー (消費者機構日本 事務局 並木静香)
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14:45~14:50 | セミナー終了 法律相談の事前申込者は相談ブースへ |
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第2部 法律相談会 ①14:50~15:20 ②15:30~16:00 (定員10名) |
法律相談(弁護士による無料相談) 事前申込者のみ 1組30分ずつ、5組ごと、2回 |
東京都消費生活総合センター 17階 教室Ⅱ 16階 学習室A |
- 開催場所:
- 東京都消費生活総合センター 教室Ⅰ・Ⅱ セントラルプラザ17階
JR飯田橋駅 西口より徒歩2分。地下鉄飯田橋 B2b出口よりセントラルプラザ1階直結。 - 参加費:
- 無料(法律相談も無料)
- 対象者:
- 東京都内在住・在勤・在学の方
- 参加者数:
- 契約セミナー 74名(申込みは2週間前に100名を超え、受付を終了)
法律相談会 8名(申込みは10名)
契約セミナー開催概要
第1部の契約セミナーでは、まず最初に適格消費者団体である消費者機構日本の役割、消費者との接点について紹介しました。
次に終活問題の1つめとして、高齢者住宅(終の棲家)の選択肢について、高齢者専用住宅、介護施設、自宅活用の3つに分け、住宅と施設の違い、それぞれ根本的な契約内容が異なること、契約時の注意点と不当条項と思われる例を取り上げ解説しました。特に、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)契約、有料老人ホーム契約および住宅建築請負契約を重点的にお話しし、関連協会・団体等がすすめる重要事項説明書のひな型やモデル契約書の資料も紹介しました。
終活問題の2つめの葬儀のテーマについては、生前(予約)葬儀契約、冠婚葬祭互助会契約の契約上の注意点と不当条項と思われる例を紹介解説しました。
また、終活問題の3つめとしては、墓地・納骨堂について取り上げ、墓地契約、埋蔵管理委託契約(永代供養墓契約)、墓石工事請負契約について解説し、それぞれのモデル約款や契約書を資料提供し、契約の注意点をお伝えしました。
最後に、終活に関する契約トラブルに遭った際の相談先を複数紹介し、来年12月施行予定の新しい被害回復制度(集団的消費者被害回復訴訟制度)の解説を行い、終了しました。
法律相談会開催概要
第2部の法律相談会では、5名の弁護士が対応し、墓地契約や死後整理に関する相談などをお受けしました。深刻な相談の方も多く、真剣な様子で弁護士と話されていました。
今回のセミナーは、昨年度実施した「ライフイベントを賢くこなす“契約”セミナー」(第1~3回)を受けて、受講者の要望が多かった基本的な契約の形や契約に関する情報を掘り下げて構成したものですが、内容を多く詰め込んでしまったため、参加者からは時間が短いとのご指摘を受けました。しかし、セミナー内容についての関心は高く、アンケート記入者による5段階評価の平均値は4ポイント以上となり、高い評価をいただきました。
今後は、昨年度および今回の契約セミナーシリーズの内容を取りまとめ、事務局を含め消費者機構日本の正会員弁護士・相談員が講師となるセミナー講師派遣を実施していく予定です。