賛助会員の活動紹介

不二製油グループのCSR活動等のご紹介

 消費者機構日本(COJ)では、賛助会員としてご支援いただいている企業・団体の皆様の社会貢献活動やCSR活動等について、順次ご紹介させていただいております。

 今回は、不二製油株式会社(以下「不二製油」と表記)様から、CSR活動等の取り組み状況についてご寄稿いただきました。

不二製油グループの概要

 植物性の原料を主原料に、素材の良さを活かし、健康とおいしさを実現するための食品を開発、生産、販売している不二製油グループ。「油脂加工食品」「大豆たん白加工食品」のニ大事業を軸に、ニッチ・スペシャル・グローバルに事業を展開し、多様化する市場ニーズにお応えしています。

不二製油グループのCSR

 企業理念を具現化し、本業を通して社会の課題解決に貢献することが、不二製油グループのCSRであると考えています。

 「CSRは経営そのものである」という考えのもと、ステークホルダーの期待や要望に応え常に新しい価値を提供し、課題解決に貢献することで社会と不二製油グループ双方の持続的な発展を目指しています。

安全・安心への取り組み

 不二製油グループでは、安全・品質・環境を最優先することを経営の前提とし、「品質方針」「品質指針」を定めて安全・安心の確保と品質の向上に努めています。体制面では、各部門に「品質管理グループ」を設け、原料調達から生産、出荷までの各工程で、当社の規格・基準をクリアしているかを厳しくチェックしています。また、独立機関として「品質保証部」を設置し、全社横断的にお客様の視点で製品を検証し、品質を保証する体制を構築しています。

 更に食品安全分析センターでは、原材料や製品の安全・安心を確保するために最新鋭の装置と高度な技術で、アレルギー物質や遺伝子組換え作物、病原性微生物、食品添加物、残留農薬などに関連した高精度な検出・分析を行っています。

環境への取り組み

 2011年、不二製油グループの環境活動の指標として「不二グループ環境ビジョン2020」を策定し、地球温暖化防止・水資源の保全・資源リサイクルのそれぞれについて2020年迄に達成すべき具体的な数値目標を設定して取り組みを行っています。このうち地球温暖化防止については、設備化によるエネルギー使用量の削減、生産工程から生成されるバイプロ油(生産過程で発生する副産物)を用いたボイラーの活用、脱脂濃縮乳の輸送向けの環境負荷低減液体輸送システム「ソフトタンク」の導入、鉄道輸送の積極的な利用等の取り組みを行っており、又、水資源の保全に関しては2011年度には給水量が前年比1.3%減(生産原単位ベースでは3.4%減)を実現しています。資源リサイクルにおいては、2011年度には、グループ全体(海外グループ会社除く)の再資源化率を99.91%とすることができました。

サステナブルな調達への取り組み

 不二製油は公正で公平な取引のもと、社会的責任をサプライチェーンを通して遂行するため「購買基本方針」を策定しています。更に、2012年には「CSR調達ガイドライン」を策定し、安定調達と地球環境に配慮した調達物流の推進を行っています。

持続可能なパーム油のための円卓会議への加盟

 不二製油グループは、地球環境・生物多様性に配慮し、パーム油を将来にわたり長く使用するため、持続可能なパーム油のための円卓会議(Roundtable on Sustainable Palm Oil/RSPO)に2004年正会員として加盟しました。

 サプライチェーン認証を取得したグループ会社は、ベルギー、米国、マレーシアに加え、2011年はシンガポール、中国、さらには日本(阪南工場)と拡大しています。これにより、製造ラインと対象製品は限定されますが、SG(分別)、MB(マス・バランス)レベルでの認証パーム油製品の出荷が可能となりました。

世界ココア基金への加盟

 世界カカオ財団(World Cocoa Foundation/WCF)はカカオ豆生産地域の経済、社会基盤、環境を整え、持続可能なカカオ経済を促進する国際的な会員制の財団です。カカオ農家への技術提供や経済・生活環境改善などさまざまなプログラムを実施しており、不二製油はこの活動に賛同し、2012年に加盟しました。今後も安全・安心でおいしいチョコレートをお客様にお届けするために、トレーサブル、サステナブルなカカオの調達に取り組んでいきます

地域社会への取り組み

 不二たん白質研究振興財団では、継続的に学術研究の支援を行っており、不二製油グループは33年にわたり、寄付金拠出、研究材料の提供、情報支援、講演会の運営協力など一貫して財団事業の支援を行っています。2011年には不二たん白質研究振興財団の助成課題数が420件に及び、大豆・大豆たん白質研究における推進役として社会貢献を果たしています。

 又、国際協力機構(JICA)と民間企業が官民合同で取り組むモザンピークの「ナカラ回廊農業開発研究・技術移転能力向上プロジェクト」に参画し食品原料となる大豆、ごま、ひまわりなどの品質評価・用途開発などの取り組みを行います。

国連グローバル・コンパクトへの参加

 国連グローバル・コンパクトは、各企業・団体が責任ある創造的なリーダーシップを発揮することによって、社会の良き一員として行動し、持続可能な成長を実現するための世界的な枠組み作りに参加する自発的な取り組みであり、2000年に国連が創設しました。不二製油グループは、企業理念である“「食」の創造を通して、健康で豊かな生活に貢献します。”を実現するため、国連グローバル・コンパクトの掲げる「人権・労働・環境・腐敗防止」に関する10原則を支持し、グローバル企業として責任ある経営を推進すべく、2013年1月、国連グローバル・コンパクトに署名しました。