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これまでの是正申入れ等の状況

株式会社アサカワホーム(建築請負事業者)の工事請負契約書の是正協議を終了しました。

 消費者機構日本は株式会社アサカワホーム(東京都立川市)に対して、当該事業者が使用する工事請負契約書にある①解除に伴う違約金条項、②履行遅滞時の違約金条項、③合意管轄条項、④瑕疵担保責任及び⑤見積もり落ち時の経費負担条項につき、是正を求めました。

【2013年5月10日付申入れ及び要請書】

 上記の内容について一旦是正が行われましたが、工事請負契約書が抜本的に改定されたため再度申入れを行い、①解除に伴う違約金条項、②融資の承認に関わる違約金条項につき、是正を求めました。

【2014年3月27日付申入書(再)】

 注) 当機構が是正の申入れ等を行っていないその他の条項については、問題の有無について判断しておりません。

 当該事業者からは、当機構の申入れ及び要請の内容を受け入れて、工事請負契約書を改定等するとの回答書を受領したことから、本協議を終了しました。
 当該事業者は、改定後の工事請負契約書を本年10月1日から使用を開始しています。

【改定後の工事請負契約書】

 当機構が申入れ及び要請した内容と当該事業者の回答及び改定後の工事請負契約書における条項は下記【表】のとおりです。

 なお、本件につきましては、合意書を締結【合意書2014年9月27日】して協議を終了しました。

【表】
当機構の申入れ内容 当該事業者の回答・
工事請負契約書の改定状況
申入れ事項① ○下記条項は、注文者が契約を解除する際の賠償額について、事業者に生じる平均的な損害の額を超えて定めていると考えられます。よって、消費者契約法第9条1号に該当し、無効であり削除を求めます。 ○下記条項に改定します。

改定前の第7条(1)
 甲が、乙に対して解約の申し出があった場合は、違約金として、甲は乙に対して請負金額の20%を支払うものとする。
(甲の中止権・解除権)
改定後の第15条1項
 甲は、乙の工事完成前において、甲にやむを得ない事由があるときは書面をもって工事を中止し、又はこの契約を解除することができます。但し、これによって生じる請負者の損害を、全て注文者が賠償する責任を負います。

⇒再申入れ事項④に続く

申入れ事項② ○下記条項は、注文者に認められる損害賠償の範囲を一方的に制限していると解することもできます。よって、かかる場合、消費者契約法第10条に該当し、無効であり削除を求めます。 ○改定後の第14条1項は、注文者に認められる損害賠償の範囲を制限する規定ではなく、違約金を超えた損害賠償請求を排除するものではありません。
契約書の抜本的な改定により、下記条項に改定します。

改定前の第7条(2)
 乙の責に帰すべき理由により、契約期間内に契約の目的物を引き渡す事が出来ない時は、別に特約がない限り、甲は遅滞日数1日につき請負金額から、工事の出来高部分と検査済の工事材料、建築設備の機器に対する請負代金相当額を控除した額の4/10,000に相当する額の違約金を請求する事ができる。
(履行遅滞・違約金)
改定後の第14条1項
 乙が正当な理由なくして工事の完成並びに本件建物の引渡しを遅延したときは、甲は乙に対し、遅延日数1日につき、請負代金から出来形部分等及び発注済みの材料に対する請負代金相当額を控除した金額について、支払遅延額の4/10,000に相当する額の違約金を請求する事ができます。
申入れ事項③ ○下記条項が、そこでしか第1審の裁判が認められない専属的合意管轄を規定するものであるとすれば、消費者の権利を一方的に制限するものです。よって、かかる場合、消費者契約法第10条に該当し、無効であり削除を求めます。 ○下記条項に改定します。専属的合意管轄ではなく、民事訴訟法で決まっている裁判所に加えて、合意した裁判所でも第1審の裁判ができる付加的合意管轄です。

改定前の第13条
 本契約に関する紛争については、東京地方裁判所立川支部を第1管轄裁判所とする。
(紛争の解決)
改定後の第22条
 この契約について紛争が生じたときは、東京地方裁判所、東京簡易裁判所をもって合意管轄裁判所とすることとする。
当機構の申入れ内容 当該事業者の回答・
工事請負契約書の改定状況
要請事項① ○下記の条項につき、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に適合するように改訂するとともに、契約本体において甲の「保証約款」には同法律に反する定めはないことを明確にするよう要請します。 ○左記条項を、以下の通り改定します。

改定前の第8条2項
 乙は甲に対して構造躯体部分及び雨漏りによる仕上げ部分の汚損については、品確法の保証に基づく10年とする。
(瑕疵担保責任)
改定後の第11条1項
 乙は、甲に本件建物を引渡した日(引渡し前に甲が乙の承諾を得て入居した日。以下、本条において同じ。)から、構造耐久上主要な部分又は雨水の浸入を防止する部分として、住宅の品質確保の促進等に関する法律(以下、「住宅品質確保促進法」といいます。)施行令第5条第1項及び第2項で定めるものの瑕疵(構造耐力又は雨水の浸入に影響のないものを除きます。)について10年間、住宅品質確保促進法第94条第1項に定める担保の責任を負います。
要請事項② ○下記の条項につき、平面図には記載があるものの、見積書に記載がいない場合でも(見積落ちの場合でも)、注文者に対して、別工事として追加代金請求が認められるおそれがあり、見積もり落ちの場合に追加請求が認められないことを明確にするよう要請します。 ○以下の通り改定します。

改定前の第16条
 見積書及び計算書に記載されていない工事はすべて別途とする。
(総則)
改定後の第1条
 一般標準仕様、図面、見積書、特記仕様書のいずれにも記載のない工事は追加工事となります。
当機構の申入れ内容 当該事業者の回答・
工事請負契約書の改定状況
再申入れ事項① ○下記条項なお書(下線)は、事業者が契約を解除する際の、注文者が負う賠償額について、受領済請負代金を返金しないことにより、事業者に生じる平均的な損害の額を超えて定めていると考えられます。よって、消費者契約法第9条1号に該当し、無効であり削除を求めます。 ○下記条項に改定します。

改定前の第16条3項(なお書)
 本条1項にもとづき、乙がこの契約を解除したときは、甲が工事の出来高部分及び工事材料を引き受けるものとし、甲・乙協議のうえ清算するものとします。また解除に伴い損害が生じた場合、乙は甲にその賠償を求めることができます。なお、本項にかかわらず、乙は甲からの受領済請負代金を返還しないものとし、乙の損害額が受領済請負代金の額を超えたときは、その額を甲に賠償請求できるものとします。
(乙の中止権・解除権)
改定後の第16条3項
 本条1項にもとづき、乙がこの契約を解除したときは、甲が工事の出来高部分及び工事材料を引き受けるものとし、甲・乙協議のうえ清算するものとします。また解除に伴い損害が生じた場合、乙に生じた一切の損害について甲にその賠償を求めることができます。なお、乙の損害額が受領済請負代金の額を超えたときは、その額を甲に賠償できるものとします。
再申入れ事項② ○下記条項は、注文者が工事着工前に金融機関等の融資の承認を得られない状態により、契約が解除され、事業者に生じた損害賠償額が、請負代金の20%相当額に達することは通常考えられません。よって、消費者契約法第9条1号ないし第10条に該当し、無効であり削除を求めます。 ○下記条項に改定します。

改定前の第17条3項
 甲が意図的に金融機関等の融資の承認が得られない状態を作出した場合は、甲は乙に対して、請負代金の20%相当額の違約金を支払うものとします。
(契約の終了)
改定後の第17条3項
 甲が意図的に金融機関等の融資の承認が得られない状態を作出した場合は、甲は乙に対して、乙に生じた全ての損害(調査費用、弁護士費用を含む。)を支払うものとします。
再申入れ事項③ ○下記条項には、「建築確認申請による確認済証が交付されない場合」があり、この場合事業者の設計に係る建築計画が、建築基準法令に適合しないために確認済証の交付が得られないという、事業者の責に帰すべき事由による契約終了も含まれています。よって、消費者契約法第10条に該当し、無効であり削除を求めます。 ○下記条項に改定します。あわせて、事業者の責めに帰すべき事由のない場合について控除を行うことを明確にします。

改定前の第17条4項
 第1項の場合、乙が甲から受領した金銭は、事務手数料、100,000円及び印紙代等諸手続に要した諸費用を控除した上、その残金を甲に返還するものとします。
(契約の終了)
改定後の第17条4項
 乙の責めに帰すべき事由なく第1項によりこの契約が終了した場合、乙が甲から受領した金銭は、事務手数料、100,000円とその消費税、及び印紙代等諸手続に要した諸費用を控除した上、その残金を甲に返還するものとします。
再申入れ事項④ ○下記の条項は、注文者は、請負人が仕事を完成しない間は、「いつでも損害を賠償して契約の解除をすることができる」と民法で規定していることから、「やむを得ない事由のあるとき」に限定し、かつ「書面」をもって契約解除できるとしている点で、消費者の権利を制限するものです。よって、消費者契約法第10条に該当し、無効であり削除を求めます。 ○左記条項を、以下の通り改定します。
 なお、解除にあたり書面を要求することは、解除を申し出た側を明確にできることで紛争の防止にもつながります。また、所定の書面を指定していないため、負担とならないことからも、消費者契約法に反するものではないと考えます。

改定前の第15条1項
 甲は、乙の工事完成前において、甲にやむを得ない事由のあるときは書面をもって工事を中止し、又はこの契約を解除することができます。但し、これによって生じる請負者の損害を、全て注文者が賠償する責任を負います。
(甲の中止権・解除権)
改定後の第15条1項
 甲は、乙の工事完成前においては、乙に対する書面での通知をもって、工事を中止し、又はこの契約を解除することができます。但し、これによって生じた乙の損害を、全て甲が賠償する責任を負います。