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これまでの是正申入れ等の状況

<ワタミの介護(株)>入居一時金の償却方法に関する協議を終了しました!
~年単位の償却を行なっている一部有料老人ホームの入居一時金の償却方法が、2012年3月の新規入居者から月単位に変更されます~

 消費者機構日本は、2010年4月、ワタミの介護(株)(以下「ワタミの介護」)に対して、一部有料老人ホームで行っている入居一時金の年単位償却が消費者契約法第10条に反するとして、月単位償却に是正するよう申入れ(2010年4月1日付)ました。

 その後、当機構とワタミの介護は書面及び面談での協議を重ね、このたび、ワタミの介護より、2012年3月以降に締結する入居契約書に基づき受領する入居一時金について、年単位の償却を行なっているホームの入居一時金の償却方法を月単位に変更する旨の回答(2011年10月14日付)を得たことから協議を終了しましたので、公表します。

ワタミの介護(株)
・・・本社:東京都大田区。「レストヴィラ」を中心ブランドに、60以上(2011年3月現在)の有料老人ホームを運営している。うち、37ホームが入居一時金の年単位償却を行っている。

<問題点>

 ワタミの介護は入居一時金を「介護居室等を利用する権利」(以下「利用権の取得対価」)と位置づけ、当機構に情報提供があった施設の「個室・二人部屋」の場合は、入居契約の際に入居一時金プランを選択した入居者から、年齢に応じて一人あたり350万円~750万円の入居一時金を受領し、2~6年の年単位で償却を行っていました。【表】

【表】当機構に情報提供があった施設の償却方法(単位:万円)
年齢 入居一時金 初年度償却金 2年目償却金 3年目償却金 4年目償却金 5年目償却金 6年目償却率
60~64歳 750 300 100 100 100 100 50
65~74歳 670 300 100 100 100 70
75~84歳 600 300 100 100 50 50
85~89歳 550 300 100 100 50
90~94歳 450 300 100 50
95歳以上 350 250 100

 入居一時金の年単位償却の問題点は、【表】の「2年目償却金」のケースで言えば、入居契約後1年を1日でも経過すれば、100万円が一括償却されるところにありました。

<当機構の主張>

 当機構は、当該施設の重要事項説明書には「家賃は入居一時金に含むため不要」との記載があったこと等から、入居一時金は「利用権の取得対価」ではなく「家賃相当額」と考えました。そして、民法第614条には「建物等の賃料は毎月末に支払わなければならない」と定められていることから、当機構はワタミの介護に対して、入居一時金を年単位ではなく月単位で償却するよう是正を申入れました。

<ワタミの介護の主張>

 当初、ワタミの介護は、重要事項説明書の記載内容が誤解を受けやすくなっているが、入居一時金は「家賃相当額」ではなく「利用権の取得対価」であり、入居一時金を支払えば、どれだけ入居していても月額利用料を除いて新たな費用を徴収されることはない等の理由から、「入居一時金は家賃相当額であるため月単位償却にすべき」とはいえないと主張していました。

<結論>

 しかし、ワタミの介護は、2010年12月に消費者委員会が厚生労働省に対して「有料老人ホームの前払金に係る契約の問題に関する建議」を提出し、同建議において「年単位償却は消費者に著しい不利益を強いる」と指摘されたこと、2011年6月に成立した改正老人福祉法では、2012年4月1日以降に新規に届出をする有料老人ホームについては、権利金名目で前払い金を受領することが禁止されることをふまえ、2012年3月以降に締結する入居契約に基づき受領する入居一時金について、入居一時金の年単位償却を行っているホームの償却方法を月単位償却に変更するとの回答を寄せました。

 ワタミの介護は、今回の月単位償却への変更は、有料老人ホームを取り巻く法環境等の変化に鑑みたものであるとしており、当機構とワタミの介護の間では、入居一時金の年単位償却が消費者契約法第10条に反するか否かについて見解が分かれました。

 なお、本件の協議終了に際しては、合意書(2012年1月23日締結)を締結しました。

当機構の申入れ趣旨 ワタミの回答趣旨
 入居一時金には家賃相当額が含まれている。民法第614条は「建物等の賃料は、毎月末に支払う」と定めているので、入居一時金の年単位償却は消費者契約法第10条に反するので月単位償却への是正を求める。  入居金の年単位償却を行っている有料老人ホームは、平成24年度初頭までに、月単位償却に変更する。償却方法の変更前からの入居者については、年単位償却のままとする。 但し、上記対応は、入居金の年単位償却を行っていることが、消費者契約法第10条に反するという前提のものではない。平成22年12月17日に消費者委員会から厚生労働大臣に対して「有料老人ホームの前払い金に係る契約の問題に関する建議」が提出されたこと、平成23年6月15日に「介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律」が成立したことなどの状況に鑑み、一人でも多くの高齢者の方にこれからも安心して弊社ホームにご入居戴くことを目的として対応するものである。