全国労働金庫協会の社会貢献活動のご紹介
消費者機構日本(COJ)では、賛助会員としてご支援いただいている団体・企業の皆様の社会貢献活動について、順次ご紹介させていただいております。
今回は、全国労働金庫協会、〈ろうきん〉様から活動状況について寄稿いただきました。
労働金庫とは
労働金庫、〈ろうきん〉は「人々が喜びをもって共生できる社会の実現に寄与することを目的とする協同組織の福祉金融機関」です。
〈ろうきん〉は、労働者を貧困と高利貸しから解放し、経済的地位の向上をはかることを目的として設立されました。その目的は今日の〈ろうきん〉の運動と事業に「生活応援運動」として引き継がれ、〈ろうきん〉では、クレジット・サラ金の高金利引下げ、多重債務問題解決、昨今の雇用労働情勢の深刻な状況に対応した返済条件の見直し、失業者向け生活資金融資などに取り組んでいます。
2008年12月には、事業主都合による離職に伴い住居を喪失した方を支援するため、厚生労働省と連携し「就職安定資金融資制度」(住居喪失離職者分)を創設しました(本制度は2010年9月末にて新規受付を終了しています)。
全国労働金庫協会は、全国13金庫・658支店(2010年9月末現在)の〈ろうきん〉の中央機関として、労働金庫業務の健全かつ適切な運営に資するため指導・連絡・調整等を行っています。
全国の〈ろうきん〉のHPはこちらから:http://all.rokin.or.jp/
〈ろうきん〉の社会貢献活動
〈ろうきん〉は、石油パニック時の金融民主化運動、サラ金被害者の救済運動など時代の大きな曲がり角で様々な預金取引、融資活動、相談を通じて社会貢献活動を行ってきました。
1995年1月に起きた阪神・淡路大震災に際して、〈ろうきん〉は他の金融機関に先行し、ただちに被災者への「緊急特別融資制度」を発足させるなど素早く対応いたしました。また、この震災による遺児の教育資金を援助するために、寄付金付定期預金「応援(エール)30」を発売し、全国で500億円もの善意ある預金が結集されました。その結果、お客様の税引き後満期利息の30%相当分と〈ろうきん〉からの寄付金の合計2億3,229万円を「あしなが育英会」に寄付することができ、これまでに180名を超える震災遺児の育英資金として活用されました。
〈ろうきん〉は、会員や働く人の大切な資金を「人々が喜びをもって共生できる社会」づくりに役立てる「グッド・マネー」として循環させるため、以下のような各種の取り組みを行っています。
- 定期預金の利息の一部と〈ろうきん〉からの寄付を合わせて、福祉・環境などの分野で活動を行う団体に寄付する寄付金付社会貢献預金
- 地震・台風等自然災害に遭われた方への災害支援特別融資
- 勤務先事情による離職・収入減少などでお困りの〈ろうきん〉のご利用者、〈ろうきん〉の会員、会員団体のメンバーの方を対象に、ローンの返済条件の見直しを行う勤労者生活支援特別融資制度
- 育児期間中の方への育児支援ローン
- 日本学生支援機構奨学生に対する奨学金の支給までのつなぎ融資
- 国や地方自治体との提携融資
- 災害義援金等の送金にかかる振込手数料の免除
- 自動口座振替を利用した寄付システムの提供
- 社会的責任投資(SRI)ファンドの窓口販売
- 確定拠出年金の運用商品にSRIファンドをラインナップ
- 財形貯蓄制度の改善、貸金業法改正、割販法改正に向けた運動等への参画
全国の〈ろうきん〉のグッド・マネー事例集はこちらからご覧いただけます。
http://all.rokin.or.jp/csr/index.html
〈ろうきん〉では、このような金融事業を生かした社会貢献活動のほかにも、記念植樹や各地のクリーン作戦への参加など環境や自然に対する地域社会活動、退職前セミナー、年金相談会、確定申告相談会、ゲートボール大会などシニアに向けた取り組み、少年野球やサッカーなどのスポーツ大会の協賛、福祉団体や市民団体への寄付などのさまざまな取り組みを行っています。
NPOとの協同
日本でも存在感を徐々に増してきたNPO(民間非営利組織)。〈ろうきん〉はNPOとのパートナーシップを通して市民の生活や福祉を向上させるため、日本で初めてのNPO向け融資制度である「NPO事業サポートローン」の他、助成制度・自動振替による寄付システム、振込手数料の免除など、NPO向けのさまざまな商品・サービスを提供しています。
また、ボランティア活動に参画したい方々と人材を求めているNPOのニーズをつなぐネットワークとして、NPOパートナーシップ制度を設け、現役をリタイヤされたシニア勤労者の方々にもご参加いただいております。